溺愛ラブ・マリッジ~冷徹上司が豹変しました~
顔をあげると君嶋課長と眼鏡越しに目があった。

「それからいつ言ってくるかと待っていたが、生活費は請求していい。
……夫婦、なんだから」

君嶋課長がその大きな手で眼鏡を覆うようにくいっとあげると、照明が反射してレンズがきらりと光る。

「わかり、ました」

改めて夫婦と言われると頬が熱い。
黙ってしまった私に、君嶋課長はくいっとグラスの赤ワインを飲み干した。

食事が終わって店を出ると、君嶋課長に手を差し出された。

「君嶋課長?」

「手でも繋いで帰るか」

促すように再度差し出される手にそろりと自分の手を乗せると、指を絡めてぎゅっと握られた。

「それから」

「はい?」
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