溺愛ラブ・マリッジ~冷徹上司が豹変しました~
強がって、我慢して、弱くて悲鳴をあげてる自分は見ないフリをした。
そうじゃないと壊れてしまいそうだったから。

「頼って、いいんですよね。
蔵人さんに頼って」

ぽろぽろと涙が落ちてきて、慌てて顔を拭う。
蔵人さんは眠っててなにも言わない。
でも、それでいい。
泣いてるところなんてまだ、見られたくない。



「ただいま」

「おかえりなさい」

帰ってきた蔵人さんの手にはなぜか、紙袋に入った小さなブーケが握られていた。

「きれいだったから」

「あ、ありがとうございます」

私の額に口づけを落とすと、蔵人さんがブーケを差し出してくる。
戸惑いながら受け取ると、蔵人さんはくいっと眼鏡をあげた。
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