溺愛ラブ・マリッジ~冷徹上司が豹変しました~
ピンクを基調にしたパステルなブーケは確かに可愛いが、突然そんなものを買って帰ってこられても、真意を測りかねる。

「洗濯、もう終わりそうだから干してしまうな」

「あっ、はい。
お願いします」

ラフなVネックの長袖Tシャツにスウェットのパンツ、それにパーカーを蔵人さんは羽織ってきた。
そんな格好でも格好いいのがなんか悔しい。
おかげでだらしないジャージ姿はなんとなく晒しづらく、家に帰っても私は楽な服に着替えられない。

ぴーぴーと鳴り出した洗濯機に蔵人さんは洗面所に行くと、かごに洗濯物を詰めて出てきた。
ベランダに出て行くのを横目で見ながら、私も調理を再開する……前に、もらったブーケを花瓶がないから適当なグラスにいける。

……どうしようかな、これ。

愛らしいピンクのガーベラを中心にした花束を見ていると、顔が緩んできそうになる。
こんな風に花をもらって嬉しくないわけがない。

……よく見えるところがいいな。
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