溺愛ラブ・マリッジ~冷徹上司が豹変しました~
蔵人さんの静かでいて凍えるほど冷たいまなざしに、ピシ、ピシと石川さんがまた凍りつきはじめた。

「久保が入力している注文書、あれはなんだ?」

「お、俺が溜め込んだのを、久保に押しつけました……」

石川さんの声は完全に怯えている。
こちらからは背中しか見えないが、もしかしたら泣いているかもしれない。

「久保!」

「はいっ!」

固唾を呑んで成り行きを見守っていたが、急に呼ばれて焦ってしまった。

「その注文書、持って来い」

「はいっ」

注文書を掴んで蔵人さんのデスクに急行すると、蔵人さんはそれを石川さんに突きつけた。

「溜めた石川が悪い。
自分で処理しろ」
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