溺愛ラブ・マリッジ~冷徹上司が豹変しました~
「悪いが仕入れ先をあたって、明日の朝までに納品してもらえないか交渉してくれ。
俺は心当たりのある先を交渉してみる」

「わかり、ました」

頷くと、君嶋課長は私から視線をはずし、背後にまだ突っ立っていた石川さんへと目を向けた。

「石川。
いろいろ話はあるが、月曜に改めてする」

「そ、その。
俺は」

「悪いがおまえの言い訳をいま、聞いてる暇はない。
……久保、頼んだぞ」

「はい」

君嶋課長は自分の席へ戻っていき、私も仕入れ先の一覧を開き、受話器へ手を伸ばす。
石川さんはまだその場に立っていて、俯いてぶつぶつ言っていてちょっと怖い。

「あのー、石川さん?」
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