溺愛ラブ・マリッジ~冷徹上司が豹変しました~
これで蔵人さんとお別れなんだと思うと、心臓にナイフを突き立てられたかのように胸が痛む。

「そっか。
私は蔵人さんを、好きになってたんだ」

けれどこれは私が招いた結末だ。
おどおどして相変わらず洋の顔色を窺って要求に従ってしまった、私の。
いまさら変われたってもう遅い。
もっと早く、変わりたかった。


どれくらい、そうしていたのかわからない。
急に点いた電気に顔をあげると、いきなり蔵人さんに抱きしめられた。

「和奏!」

「えっ、あっ」

「和奏が無事でよかった!」

ぎゅうぎゅうと私を抱きしめる蔵人さんは……怒ってない?

「今日はよく頑張った。
偉かったな、和奏」
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