溺愛ラブ・マリッジ~冷徹上司が豹変しました~
もう別れたんだから、蔵人さんにべたべたしないで欲しい。
それに蔵人さんだって。

昼間の蔵人さんを思い出すと、心臓に針を刺されてるみたいにキリキリと痛む。

あの鉄壁の無表情は絶対に感情を知られたくないからだ。
隠していた感情はなに?
動揺……それとも未練?

前から気にはなってた、別れた彼女に未練はないのかって。
やっぱりそう、なのかな。

気づいたらスプレーする手は止まっていた。
胸が苦しい。
蔵人さんは私を好きだと言ってくれたけど、本当は蔵人さんにとって私はいったい、なんなんだろう。

「和奏、悪いな。
夜遅くまで」

お風呂からあがってきた蔵人さんに、そっと後ろから抱きしめられると泣きそうになる。

「……。
いえ。
あの、小雪さんとどういう関係なんですか」
< 199 / 248 >

この作品をシェア

pagetop