溺愛ラブ・マリッジ~冷徹上司が豹変しました~
「なんで小雪の言葉を信じる?
俺の和奏に対する気持ちがその程度だと思っていたのか」

知らず知らずのどが唾を飲み込み、ごくりと音を立てる。

私は信じてなかったのだ、蔵人さんを。
あんなに蔵人さんは私を目一杯可愛がって、洋とのときだって私を信じてくれたのに。

「……ごめんなさい」

自分が情けない。
これくらいのことで簡単に揺らいで、蔵人さんを疑って。
きっとまた、蔵人さんを傷つけた。

「ごめんなさい」

ぽろりと私の目尻から涙がこぼれ落ちると、蔵人さんは顎から指を外した。
そのままぎゅっと自分の胸に私の顔を押しつける。

「和奏に泣かれるのは困る」

蔵人さんからは濃く小雪の臭いがして、涙が一瞬で止まった。
いくら私の勘違いだと気づいても、小雪の臭いのする胸で泣きたくない。
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