溺愛ラブ・マリッジ~冷徹上司が豹変しました~
悲しそうな蔵人さんの声に胸が切なくて泣きたくなる。

何度も言われた。
なんでも相談して欲しいし、話して欲しいって。
そしてその度に言ってくれない私が悲しい、とも。

最初っから聞けばよかったのだ。
まだ小雪が好きなのかと。
私より小雪の方がやっぱりいいのかと。

聞かずにひとりで悶々と悩み、勝手に結論を出した私はひとつも進歩していない。

「……ごめんなさい」

呟くようにまたあやまると、視界が歪んで見えた。

「ん?」

「ごめんなさい」

もう一度あやまると、私を抱き締める蔵人さんの腕に力が入った。

「わかったんなら、いい」

小雪の臭いのしない蔵人さんは落ち着く。
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