溺愛ラブ・マリッジ~冷徹上司が豹変しました~
蔵人さんの本心を知っていたからこそ、仕事を選んだんだろうから。

「蔵人とお幸せにね。
私は当分、仕事が恋人で十分だわ」

笑った小雪は無理をしているように見えて、胸がずきんと痛んだ。



時間が少し早かったのもあって、お昼休みが終わる前に出社できた。

「君嶋課長」

机の前に立つと、このところ溜まった決済を鬼のようにしている蔵人さんは顔もあげない。

「ちょっと、いいですか」

「領収書だったらそこに……」

「ちょっとふたりだけで話、いいですか」

やっと手を止めると、蔵人さんがゆっくりと顔をあげる。

「わかった」
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