突然現れた御曹司は婚約者
「私を蓮さんの妻にしてください」
「え?」
突然の告白に驚きを隠せない蓮を目の前に言葉を重ねていく。
「こうして蓮さんが倒れて強く思いました。あなたの家族になりたい。力になりたいって」
「栞…」
「婚約者から夫婦になりたいです」
しっかりと目を見つめて言えば蓮もまた見つめ返してくれた。
「でもいいのか?この地を離れることになるぞ?大事な思い出の詰まった家から出られるだけの覚悟は出来たのか?ゆっくりで構わない…」
「いえ」
蓮の言葉を遮り、話を続ける。
「祖父が亡くなるとき、遺言を残してくれたんです」
『嫁に行きたいと本気で思うひとが出来たらこの家を売りなさい。未練は残さず新しい生活を始めなさい。必要な嫁入り道具は家を売ったお金で買いなさい。不動産にはもう話を通してあるから。それが私たちに出来る栞への最後の贈り物だ。幸せになるんだよ』
祖父母に花嫁姿を見せることは叶わなかった。
「それならせめて、遺言の通りにして、おじいちゃんの気持ちを受け取りたいんです」
はっきりと私の意思を告げた。
それに対して蓮は天井を見上げながら「フッ」と小さく笑った。
「栞の家族はすごいひとたちばかりだな。愛情の桁が違う」
そこまで言うと私の方を見て、手を伸ばしてきた。
その手を両手で包み込むようにして取ると、ギュッと力強く握りしめられた。
「え?」
突然の告白に驚きを隠せない蓮を目の前に言葉を重ねていく。
「こうして蓮さんが倒れて強く思いました。あなたの家族になりたい。力になりたいって」
「栞…」
「婚約者から夫婦になりたいです」
しっかりと目を見つめて言えば蓮もまた見つめ返してくれた。
「でもいいのか?この地を離れることになるぞ?大事な思い出の詰まった家から出られるだけの覚悟は出来たのか?ゆっくりで構わない…」
「いえ」
蓮の言葉を遮り、話を続ける。
「祖父が亡くなるとき、遺言を残してくれたんです」
『嫁に行きたいと本気で思うひとが出来たらこの家を売りなさい。未練は残さず新しい生活を始めなさい。必要な嫁入り道具は家を売ったお金で買いなさい。不動産にはもう話を通してあるから。それが私たちに出来る栞への最後の贈り物だ。幸せになるんだよ』
祖父母に花嫁姿を見せることは叶わなかった。
「それならせめて、遺言の通りにして、おじいちゃんの気持ちを受け取りたいんです」
はっきりと私の意思を告げた。
それに対して蓮は天井を見上げながら「フッ」と小さく笑った。
「栞の家族はすごいひとたちばかりだな。愛情の桁が違う」
そこまで言うと私の方を見て、手を伸ばしてきた。
その手を両手で包み込むようにして取ると、ギュッと力強く握りしめられた。