【続】strawberry tea
「話してみて?」
立場逆転。
何だか可笑しい。
『あのね…この間…康輝君が女の子と歩いてるのを…見てね…』
まだ俯きながら、
柚が小声で言った。
………んな……
何ぃいい!?!?!?
「2人っきりで!?
何処に居た!?
その人は麗華ちゃんじゃなくて!?」
質問攻め。
『うん…2人っきりで、学校から帰ってた……。あたし委員会で残ってたの………それでふと窓の外みたら……居て…』
悲しそうな表情。
あたしには…何か出来る事がないかな?
あたしじゃただの迷惑になってしまう?
ねぇ……
こういう時…
どうすればいいの?
そう思ったら、いつも的確なアドバイスをくれる柚は凄いと思った。
…柚、あたし…
頼りなくてごめんね。
「確実に………
康輝君だったんだよね?」
小さく頷く柚。
こんなに自信が無い柚は、
初めて見た。
つまり……
それ程にも、柚は康輝君が好きって事なんだ。
恋愛って凄い。
「ごめんね…
あたし柚みたいにアドバイス出来ないよ…」
力になりたい。
けど、結局空回りしてしまう。
柚は凄いよ。
あたしなんかのために、親身に考えてくれて。
あたしがそれにどれだけ助けられているか、分かってね?
柚……