【BL】貴方を好きになっていいですか?
直貴はそう言うと、俺の首元から手を離し、走って部屋を出て行ってしまった。
「――っ!直貴っ!!」
慌てて後を追ったが、直貴は既に、外へと飛び出して行ってしまった。
「…………くそっ」
僕はその場にしゃがみこみ、何度も何度も床を拳で叩いた。
結局出社したものの、社長は『緊急の用事』と言って、ただ単に社員を早く集めたかっただけらしく、次の出社日…
月曜日の仕事分担の打ち合わせをしただけで解散となった。
その後、直貴に仕事終了のメールを送ったが、返信は返ってきていない。
――午後8時を少し回った時。