獣な次期国王はウブな新妻を溺愛する
宿の方から、赤ん坊の泣き声がけたたましく聞こえた。おむつか、ミルクの時間だろう。


「ちょっとあんた、ちゃんと面倒見てんのかい!?」


酒場と宿を繋ぐ戸をバンッと開け、夫を叱るためにエイダンがドシドシと歩んで行った。


(嫌がられるかもしれないけど、もしもフィリックス様にお会い出来たら、大聖堂改修の資金援助のお礼を言いたいわ)


残されたアメリは、皿を拭きながら一人そんなことを思った。
< 90 / 197 >

この作品をシェア

pagetop