逃げたがり王女~さらわれ囚われたと思ったら溺愛されてました!?~
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「ヴィン……!こっちよ!はやくーー」
 
「…っまってください王女様!わたしは……」
 
「あーー!ヴィンだめじゃない!王女様じゃなくて、ユティでしょう?ほら、しっかりして」
 
「そんな……ユティだなんて、陛下や殿下のようにお呼びすることは…」
 
「お父様たちもいいっておっしゃってたじゃない!ヴィンったらほんとに………って………きゃあっ!!……………」
 
「どうされました!?」
 
「っっ……!ひっ………」
 
「ユティ……?もしかして……むし………?」
 
「ぃやぁぁ………ヴィン……はやくとって………」
 
見ると大きなてんとう虫がユティーリアのドレスのすそにとまっていた

「っっ……はい。とれましたよ。」
 
「ヴィン……もういない?」
 
「もういませんから………ユティそんな涙目で見つめないでください……」
 
「えっ?どうして?」
 
「…っなんでもないです」
 
(そんな顔をされると……なんだか心がざわざわと落ち着かなくなる)
 
そういえば、と思い出す
 
以前小さいユティを陰でいじめていた他国の王子を撃退したとき
 
「お前見たことあるか?あの王女の嫌がる顔。涙いっぱいためて震えて、でも我慢してる……最高にそそられる顔。お前も今にわかる」
 
そう言って薄く笑ったその王子は醜くて、一発お見舞いしたら危うく外交問題に発展するところだったけど
 
僕はあんなやつと同類になったのか…?
 
「ヴィン……?」
 
「ああ、すみませんユティ……」
 

きっとわかる
 
お前もいつか
 

あの王子の言葉が頭にこびりついて
 
「ユティ………」
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