レヴィオルストーリー2
それからしばらくして。
「着きましたよ」
馬車を止めたリシェラルク皇国の従者が、顔を覗かせにっこり笑った。
「やっとか~!さすがに疲れたよ俺。」
「お前でも疲れるんだな」
真っ先にコニスとラークが飛び出す。
ルシアンも降りようとしたが、思い出したように中に逆戻りした。
「アレン君、マケドニス。着いたわよ。」
寝ている二名にそう声をかけて揺さぶる。
「ううっ…。揺さぶるなぁ…死ぬ…。」
「…クー……」
唸るマケドニスと起きないアレン。
「…ねぇ、マケドニス。アレン君てどうやって起こすの?」
「おぇ…。イル様必殺くすぐり攻撃…。」
「くすぐり、ね。わかったわ」
さっそく怪しい笑みを浮かべて白衣の袖を捲るルシアン。
直後、アレンと何故かマケドニスの悲鳴がした。