レヴィオルストーリー2

案内された大聖堂の中は、やっぱり真っ白だった。

そこらへんは勇者の城と同じだ。


「教皇はこちらにおります」

始終笑顔の従者がそう言って示したのは、白ではなく金色の大きな扉だった。



「王の間みたいなもんかぁ」

「アレン様はあまり使いませんよね」

「…だってあの椅子無駄にでかいし」


あまり緊張した様子のないコニスとマケドニスとアレン。

しかしディルとルシアン、ラークはガチガチに固まっていた。


従者が扉越しに中に声をかける。


「教皇、レヴィオルの方々が到着致しました。」


一生懸命聞こえるようにしているのだろう、耳元でかなりでかい声を出されてアレンは顔をしかめた。



しばしの沈黙。


そして。



「お入りなさい」



威厳のある凛とした女性の声が、その場の空気を揺らした。





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