レヴィオルストーリー2
その頃、走ったレイは医務室の扉の前にいた。
(うぅ、ちょっと怖いわ…。)
───でも、謝らなくちゃ。
レイは覚悟を決めて、息を整えるために深呼吸をした。
それで緊張もいくらか薄れる。
「よしっ」
小さく言って、目の前の白い扉に手をかけた。
そのまま音をたてないように、慎重にゆっくりと開いていく。
医務室に入って部屋の中を見回すと─────…
「…アレン様」
シルラがアレンに声をかけていた。
レイが気付いてそちらに行こうと足を動かした、その時。
シルラは少し屈んで──眠るアレンの頬に軽いキスをした。
「…え?」
レイはそれを見て固まる。
そしてシルラは、レイの声に顔をあげた。