レヴィオルストーリー2

「ルルアンのとこ行く前に聞いときたいんだけど…、あいつどうやってあんな敵の集団城に入れたんだ?」


ふとアレンが口を開いた。

さっきまでと同じように軽い口調だが、その目は真剣で内容もかなり重要。


ギルクは澄んだ碧の目を真っ直ぐ見ると、こちらも真顔で口を開いた。



「…三階だったか四階だったかは忘れたんだけどよ。空き部屋があって。

そこのクローゼットにモスウェルから渡されたよくわかんねぇでっけぇ機械設置して、言われた通り魔法かけたんだと。」


「……それで?」


「それで終わり。入り口完成ってワケだ。見事なまでの手引きだな。
あ、フェニスは何も知らないまま魔法かけられて時間稼ぎにされてたみたいだ」


「…………………。」



意外と短くすんだ話にアレンは少し考え込んだ。

ギルクはその様子を静かに見守る。


しばらくは二人の足音と風の音だけしか聞こえなかった。




やがて考えに考えまくったアレンが言葉を発する。


「…………なぁ」

「ん?」



「…フェニスの話は嘘だったのか?」




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