レヴィオルストーリー2
「まず、最初に。何があってもここリシェラルク皇国では戦わないと約束して下さい」
瞼を下ろしたまま教皇は静かに言う。
それでいて圧力のある、威厳ある響きを秘めていた。
「…はい。わかりました」
アレンは無言で頷こうとしたが教皇が目を閉じているので、無表情にそれだけ言う。
その答えに瞼を上げた教皇は、珍しい不思議な白い瞳を細めアレンを見つめた。
それからちらりとレイを見やると、真顔になってまたアレンに視線を戻す。
その行動の意味がわからなくて、レイはキョトンとして自分も隣のアレンを見上げた。
碧の瞳と視線がぶつかる。
まさかアレンにも見られているとは思っていなかったレイは驚いたものの、彼の優しい視線にすぐに頬を綻ばせた。
その彼女を見ていたアレンも口元が微かに弧を描き、表情が柔らかくなる。
「…レイ=アナチェルさん、でしたかしら」
二人の様子を見ていた教皇が不意に口を開いた。
アレンがレイから目線を外し、教皇を見やる。
レイもそれに倣い教皇に視線を移した。