【長完】Keeper.l
そんなむさい男達が教室にいたと考えるとかなりの恐怖だ。1番最初にいた男達が教室から私たちがいる廊下からへと歩き出す。

どうする?男達は後ろにいる。走り出せば追いつかれないかもしれない。だけど、もし他の教室にも同じように男達がいたら?逃げた先でも鉢合わせしたら?

この危険を持ってお姫様と永富の所へと行くことになる。

……さぁ、どうする?

大体人数は40人ちょい。私たち4人が10人近くぶっ倒せば直ぐに先へと進めるだろう。

男達がこちらへとだんだん向かってくるが、総長の十勝の指示がまだ出ていないため待つことしか出来ない。

「戦うか。そんなに時間はかからねぇだろ。」

無表情で飄々と告げる十勝。

その言葉に、

「おっしゃああああああああぁぁぁ!行くぞ、神龍ぶっ倒しによォ!!」

後ろにいた男達が私たちの方へと突っ込んできた。

まだ、それだけなら良かった。

「うわっ、!?」

「おお……凄い」

「感激してる場合じゃねぇよ!」

「ちょっと面倒くさそうね」

今かけた男の言葉が指示になっていたのだろう、先の教室からも私たちを狙うように男達が出てきた。

ゾロゾロ、ゾロゾロ、囲むように出てくる。

状況を掴むために周りを見る。私たちを囲むようにごった返している男達。

いつもの校舎よりは一回りも広い廊下だからできることなのだろう。

窓がある。もしも、逃げるならここからだろう。
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