【長完】Keeper.l
少し顔を顰める十勝が視線の先に映る。そりゃあそうだろう、だって先程は少人数だったから戦うだなんて決断をしたけど今は少ないとは言い難い。

弱ければ結局はすぐに終わるのだろうけれど。

「これ、誰か応援呼ぶか?」

金髪が呟く。

男達が十勝を殴ろうとしているのが分かった。それを本人も気が付きサッと交わして鳩尾を殴り返す。

へぇー、いつもはあんなにもアホを働かしてるけどちゃんと総長らしく強さはあるんだ。

「ああ、要と雅紀と望に連絡しよう。」

要……、雅紀……、望……、ああ!

ピンモヒの要(よう)

赤髪の雅紀(まさき)

緑髪の望(のぞむ)


ピンクのモヒカンとクリスマスカラー達か!

「おらぁっ!!女だからって手加減しねぇぞごらぁ!!」

『言葉が汚ぇなぁ。』

後ろから気配。それを回し蹴りでぶっ飛ばす。確か準幹部の時は手加減をした気がするけど、今回は敵なのだから加減なんて必要ない。

それに、ぶん投げたやつが味方のところへと吹っ飛べば味方を巻き込んで倒れる。自滅やね。

辺りをざっと見れば他の人たちも戦っていた。きっと十勝へと手を出したのが合図なのかな。まぁ、明確な合図ではなくても雰囲気的に?
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