【長完】Keeper.l
「ごめん、お待たせ。」

時友が窓から入ってくる。あ、こいつ、電話してたからグループ切ったよね。声聞こえたかな?

「千歩のことは聞いたよ。里香ちゃんありがとね。」

『……どういたしまして。』

「もうすぐで要達来ると思うから。それまで戦ってくれる?」

『それまで……?』

ひらり、と敵の動きを避けて攻撃を繰り出す時友。動作がいちいち綺麗だ。

重さは無いかもしれないが速さがキレる。

十勝や金髪は拳が重いタイプなのだろうか。まぁ、男だし。

時友は華奢なイメージがあるから。筋肉つければもっと強くなるかもしれないな。

「うん。要と雅紀と望が来たら龍喜と一緒に千歩ちゃんの元へ行って欲しいんだ。」

『…千歩の元へ?』

お姫様というのは良くないだろう。本人にも聞こえているし。

「うん。よろしくね。」

『分かった。』

時間にして約3分くらいだろうか。ピンクのモヒカンとクリスマスカラーの髪の毛をした3人が来た。

「行って」

時友が私の背中を押す。十勝の方を見ればそっちも準備が出来たようだった。

近くに来た男を一蹴りして十勝の元へと走り出す。
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