【長完】Keeper.l
「星ヶ丘に行くの〜?僕達も通ってるんだ~。明後日から、一緒に登校出来るねぇ。学校着いたら、理事長室まで案内してあげる~。」

………こいつが、よく分からない。

一見、優しそうな奴にみえて、更にこっちを警戒していなさそうに見える反面、1番深くこちらを観察している。

こういうタイプが1番めんどくさい。腹の探り合いは、疲れるから嫌いなの。

まぁ、ここでこちらまで警戒したら駄目でしょ?だって、相手は私が気付いていないと思ってるもの。

________だから、ここはスルーが正解。

そういえば、さっきもスルーしたな。

『ありがとう。初めて行ったところで迷うのは嫌いなの。お願いするわね。』

「りょーかーい。」

「話は纏まったか?こいつが今日からここで暮らす。異論があるやつは?」

総長が問う。

「はァ。俺達が何言っても聞かねぇんだろ?龍は。昔っから頑固だもんなぁ。」

「分かったよ。全く。」

「お友達出来たー♡」

「りょーかーい。」

みんな意見が纏まったみたいだ。

『今頃だけど、自己紹介しましょ?あと、暴走族名も教えて欲しい。』

そう言うと、皆がはっと思い出したかの様に目を見開いた。

茶髪メガネが司会をしだし、自己紹介が始まった。

「ここは暴走族、神龍。関東NO.2で、姫1人と幹部4人の構成だよ。同盟が入れれば、大体700人くらいかな?じゃあ、自己紹介しよっか。」

関東No.2、か。まぁ、そりゃそうよね。だって、関東には全国NO.1のKが君臨しているんだもの。
< 20 / 314 >

この作品をシェア

pagetop