【長完】Keeper.l
のは、いいのだが………。
『なに、これ。』
外にあんのは、フルスモークのごっつい車。
やだ。これ乗んの?
え……。と、顔を引き攣らせる私に対して、
「おはよ、みんな!!」
と、これが普通だと言うように、気にも止めなさそうに中の人たちに声を掛けて乗り込むお姫様。
いまだに乗ってない私に気付いたように、たしたしと自分の隣の席を叩きながら、隣に座ろー!!と、声をかける。
『これに乗って登校すんの?』
聞けば、
「そうだよ?」
と、ケロッと返される。
いやいやいや、全国NO.1のKの幹部達ですらこんなにごっつい車には乗ってなかったよ。
確か、最年長のアイツが車の免許持ってたから、それで登校してたっけ。
目を伏せ現実逃避をする。
『わっ、!』
「早く早く!!」
腕を引っ張られ、車に乗り込む。私が乗り込んだ途端、急に発進する車。怖っっ!!
それから登校?途中、各々が好き勝手やっていた。
私は寝てた。暇だったから。勿論、私に危害を加えようとする奴が居たら気配でわかるから大丈夫。
………ずっと、そういう環境に居たからね。
____________だから、気づかなかった。やらかしてしまったんだ。