【長完】Keeper.l
そうだ。私、


寝起きの機嫌の悪さ、定評があったんだった。しかも、全国NO.1のKの幹部達も少しビビるくらい。

そう。私は忘れていた。こいつらが関東No.2だった事。それなのだから、すごい人気があるだろうという事。

車を降りれば、物凄いギャラリーの歓声。
黄色い悲鳴ってまさにこの事。

それだけなら、まだ良かった。

だって、私も全国NO.1のKの副総長だったんだ。それくらい、慣れてる。

だけど、

「誰、あの女ー!!」

「美人だからって調子にのんな、このブス!!」

こんな野次にはあまり慣れてない。

____________やってしまったんだよ。



『あ“!?てめぇらの方がよっぽどうるせぇわ、ブス。今いるヤツら全員黙んねぇと、一生口開けなくしてやるぞ。』

つい、Kの副総長の時と同じ威圧感で言い放ってしまった。+寝起きの悪さ。

もう、恐怖でしかなかっただろう。

その証拠にピタリと、声が止む。

ただ、寝起きの私にはやらかした事など気にせずに ずんずんと 皆が私が通る度に開ける道に進んでいった。
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