Invanity Ring --- 今宵、君にかりそめの指輪をーーー
「あの、でも医大になんて行っていたら、卒業するころには二十四歳になってしまいます。それでお嫁になんて……」
「うちはまったく気にはしませんが……では、結婚の話は当初のとおり、卒業と同時に、ということで進めましょう。そしてうちへ嫁いでから医大へ通ったらどうでしょうか。ああ、その方が華月さんにはよい状況を作れるのではないかな。なにせ病院関係者はたくさんおりますので、きっと勉学の力になれると思いますよ」
「それは……ええ、もちろん……岡崎様がそうおっしゃるなら……よかったわね、華月」
戸惑いながらも、華月の母親がとりあえず岡崎に話を合わせる。
なにしろ、大学になんて行ったら婚期が遅れるとばかり考えていたのだ。まさか、先方から大学進学を進められるなど思ってもいなかった。
岡崎の話を聞いて、華月の鼓動が早くなる。
『叶うよ』
柔らかい声が耳に残る
このまま結婚しても、もう夢をあきらめなくていい。華月の夢は叶うのだ。
だが。
「本当によい縁談をまとめていただいた。小暮さんには、感謝しております。そういえば、小暮さん、遅いですな」
小暮は、岡崎の息子に連絡してみる、と言って出て行ったままだ。
華月は、ぎゅ、と唇をかみしめた。
「うちはまったく気にはしませんが……では、結婚の話は当初のとおり、卒業と同時に、ということで進めましょう。そしてうちへ嫁いでから医大へ通ったらどうでしょうか。ああ、その方が華月さんにはよい状況を作れるのではないかな。なにせ病院関係者はたくさんおりますので、きっと勉学の力になれると思いますよ」
「それは……ええ、もちろん……岡崎様がそうおっしゃるなら……よかったわね、華月」
戸惑いながらも、華月の母親がとりあえず岡崎に話を合わせる。
なにしろ、大学になんて行ったら婚期が遅れるとばかり考えていたのだ。まさか、先方から大学進学を進められるなど思ってもいなかった。
岡崎の話を聞いて、華月の鼓動が早くなる。
『叶うよ』
柔らかい声が耳に残る
このまま結婚しても、もう夢をあきらめなくていい。華月の夢は叶うのだ。
だが。
「本当によい縁談をまとめていただいた。小暮さんには、感謝しております。そういえば、小暮さん、遅いですな」
小暮は、岡崎の息子に連絡してみる、と言って出て行ったままだ。
華月は、ぎゅ、と唇をかみしめた。