ふたりの彼女と、この出来事。 (新版)
「だってミライが相手なら、ホントの婚姻届は出せないでしょ」

ん、そりゃあそうだ。

「だから、ミライが先生をしっかり掴まえててくれれば、これから私がここに泊り込んでる間に、他の誰かに取られたりしないじゃない。ね♪」

って、ニッコリ微笑んで手を取ってくる。

「じゃあ、君は本気で、僕と、」

「ンフフ~」

って、なんて嬉しそうな笑顔なんだ。

(そうか、そうなんだ♪)

こっちまでつられちゃうよ。

「ほら、ミライも嬉しそうにしてるじゃない。先生と別れる事になって涙するぐらい悲しんでたんだから、喜ばせてあげてもいいんじゃない?」

ニヤけながら背中をポンポン叩いてくる。

「ん、まあ、そうかもね」

これぐらいやってあげても、バチは当らない気はするな。

「ほら、みんなだって望んでるんだし」

周りの研究員たちが盛んに囃し立ててきてる。

「そうだね」

ここは一つ、みんなに乗せられてみるかな。

「そうするよ」

頷いて台座に歩み寄る。

キラキラと輝くドレス姿で微笑むミライ。

(いざ目の前にすると、ちょっとハニかんじゃうな…)

照れながら台座の上に上がって、ミライの横に立つ。

と、ミライがスッと寄り添ってきた。
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