メールチェッカー 【1】
「メールに暗号付けましょう。
一日の開始メールには、冒頭にアスタリスクを3つ打つ。
一日の終わりのメールにはピリオドを3つ。
メールは基本的にしりとり形式で、相手のメールの語尾を使って次のメールを作るの」
この短時間でよくもそこまで思いつくものだと感心したが、今はそれどころではない。
「いい案だけど少し面倒くせえな」
「勢いに対抗するには冷静が一番よ。そしてきちんとルールを決めて確実に実行するの。
あなたも面倒なこと嫌でしょう?
あたしだってややこしいイザコザはゴメンだわ。
彼女とは別れるっていうからつき合っているんだしね」
萌香の言葉に少し恐縮しながら、関口は礼を言った。
「……本当にちゃんと別れるから。
いろいろありがとうな。じゃ次のメールから早速実行だ」
言われたルールを頭の中でもう一度確認すると、関口は早速アスタリスクを3つ打ち込んだメールを作り始めた。