Happy?~結婚生活は甘くて危険がいっぱいです~
「あのさ」

「はい」

声をかけた俺に、斎藤ゆめのは返事をした。

「明日から弁当を作ってくれないか?」

そう言った俺に、
「えっ、どうしてですか?」

彼女は訳がわからないと言った様子で聞き返した。

実を言うと、周りにいつ結婚のことを打ち明けようかと悩んでいた。

やはり、こう言うものはタイミングの問題と言うヤツである。

あまりにもおおっぴらに打ち明けると後がめんどくさいし、かと言って黙っていると言うのも感じが悪い。

だから、弁当を利用して周りに結婚のことを打ち明ければいいのではないかと言う策略である。

…うーむ、やり方は地味なうえにめんどくさい。

それよりも、気づかれなかったらどうすればいんだよ…。
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