彼氏売買所
西田さんで得たお金で散々買い物をしていたから、今欲しい物はなにもない。


この60万円は1円残らず返金に当てる予定だ。


「ちょっと働きすぎじゃないか?」


事務所の前でお金を確認したホスト風の男が、あたしを見てそう言った。


「大丈夫です」


働くと言っても、相手を売りとばしているだけだ。


少し寝不足にはなっているけれど、自分自身が動き回っているワケもでない。


ホスト風の男はあたしを事務所の中へと促した。


狭い事務所の中にはテーブルとソファ。


その奥にデスクが1つ置かれている。


小さなテレビには、金融会社のCMが流れ続けている。


この前いた金髪男は今いないようだ。
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