毒舌社長は甘い秘密を隠す
もれなく、ここで過ごすなんて……絶対にダメ!
「社長、起きてください。ここで眠られるのは困ります」
「なんでだよ。ここは俺の会社なんだから、どこでどう過ごそうが勝手だ」
「そういうことではなく、ここで一夜を明かすなんてことはやめてください。体調を崩されては困ると言っているんです」
「心配無用だ。アルパたちが暖かくて最高だからな」
もふもふの部屋着でアルパカと一体化していく社長の腕を強引に引っ張る。
「用が済んだなら早く帰りなさい」
「社長がご自宅に帰られるのを見届けてから、帰宅いたします」
険しい表情で深い皺を眉間に刻み、その顔によく似合うため息をついた彼はゆっくりと立ち上がった。
「わかったよ。帰ればいいんだろ、帰れば」
一体何時からここにいたのか、アルパくんたちに名残惜しそうにハグをした彼は、干し草を払って柵を出た。