毒舌社長は甘い秘密を隠す
ほどなくして、インターホンの音が鳴った。
社長は疲れているから、そのままゆっくりしていてもらおう。
だけど、代わりに出ようと寝室をしたのに、ひと足先に彼がリビングから玄関に向かうスリッパの音が聞こえた。
とりあえず、選ぶために広げた下着を巾着袋に入れ直す。空腹の社長を待たせたら、お小言を言われそうだから、早くリビングに戻らなくちゃ。
「なにをしている?」
寝室の入口に背を向けてラグの上に座っていたら、社長に声をかけられて振り向いた。
「荷物の整理をしていました。今すぐ行きますね」
返事をしたのに、彼の視線は私の手元に落とされている。
ちょうど下着を片付けているところだったので、これから袋にしまう分を膝の上に乗せたままだったのだ。
「きゃっ! み、見ないでください! 早く戻ってください!」
「ここは俺の家だ。どこで過ごそうが勝手だろ」
そう言って、彼はなに食わぬ顔で私の横を通り過ぎ、ベッドの端に腰かけた。