毒舌社長は甘い秘密を隠す
いつものように彼女を背中から抱きしめる。
女性らしいシャンプーの匂いをずっと嗅いでいたくなるなんて、本当にどうかしてるとしか思えないのに、それが心地いいなんて……惚れた男の弱みだなぁ。
「明日のことだけどさ……どこに行くか決めていい?」
かけた声に返されたのは静かで規則的な寝息。
疲れているんだろうな。日頃、俺のために尽くしてくれて、完璧に仕事をこなしているんだから。
仕事のこととなると、つい言葉が荒くなってしまったりするけれど、それでもついてきてくれる。俺の考えを理解して、社のために懸命で……。
「ありがとう、優羽」
少し起き上がって、寝顔を見つめる。
一緒にいて、俺に抱きしめられても嫌がらないのはどうして?
「好きだよ」
……ごめんな、優羽。こんなに愛してしまっていて、ごめん。