毒舌社長は甘い秘密を隠す

 無言になった彼が気になって、体勢を戻して様子をうかがう。


「っ!!」

 不意を突いてキスをしてきた彼に驚いていると、間を置かずに触れるだけのキスを何度も落としてきて。


「言うこと聞かないと、キスしまくってやる」
「んっ……」

 話す隙も奪って、彼は何度も何度もキスをして、気づけばソファに押し倒されていた。

 唇が熱くなる頃、観念した私はぐったりと横たわった。
 たかがルームウェアを着るかどうかのことだけで、こんなにキスで攻撃されるなんて思わなかったのだ。


「かわいいよ、優羽。だから、俺のお願いを聞いて?」
「わかりました」

 なんだかやられっぱなしで悔しいけど、彼が予想以上に甘え上手な人でほだされてしまう。
 彼が言っていた通り、幸せな笑い皺が増えてしまいそうだなぁ。

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