桔梗の華 ~途中公開~


休憩の為に通りの村の宿を貸してもらった
結構歩いたから足が重く感じる

神威は外にたっている木の上で
休んでいると帆が教えてくれた

「なぁ桔梗、あいつなんか隠してるよな~」

「わっ!吃驚した上に近いんだけど!」

私の背後にピタリとくっつく凛丸
耳元で囁くように言われたから
耳が真っ赤になった

「きっと、勾玉を封印した巫女様の事が忘れられないのよ」

自分で言っててムカついてきたけど
私は神威にとってなんなんだろう

ふーんと興味なさげな凛丸は
いきなり私を抱きしめてきた

状況が良くわかんなくて
固まってしまう桔梗

「よしよし~胸貸すから泣いていいよ」

「な、泣かないわよ!」

「えー?泣きそうな顔してたけどな~」

きっと凛丸は鋭い人なんだ
初めて会った頃はあんなに
冷めた顔で怖かったのに
今目の前で私を抱きしめる凛丸は優しい



「おいごら」

凛丸の背後から威圧感が感じる
声がした瞬間凛丸の頭に神威の拳が
めり込んだ

「桔梗に近寄んな」

きっと神威は凛丸がまたふざけたと
思って殴ったのね。ちょっと可哀想

いててと頭をさする凛丸

「これ神威!そんな暴力的だと桔梗に嫌われるぞ!」

蘭丸と遊んでた帆が叫ぶと
神威はうっと気まずそうな顔をした

「ちょっとこい」

神威に手を引っ張られて
外に行き原っぱに腰をかけた
そんな私たちを宿の窓から
ニヤニヤと見ている帆達
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