桔梗の華 ~途中公開~
「此処か…」



あの後蘭丸達は帰ってきて
私も神威も準備は出来ていた
そしてみんなで村の外れの祠へと向かって
今、目の前にはその祠がある

「妖気は感じないけど…なんだろ。不思議な感じがする」

祠からは嫌な感じは全くしない
逆に神々しいってゆーか…
すると、祠から呻き声が聞こえた


「うぅう~、うぅうう~」

「な、なに?!」
神威の後ろに隠れて祠をチラ見する

「妖怪ではないね~」

「ばーか、こいつは土地神だろ」

神威がズカズカと祠に手を伸ばすと
バチっと神威の手は弾かれた

「結界張ってやがる」

手をぶらぶらされて一歩後ろにさがる神威
祠からはまだ呻き声が聞こえてくる
でもよく見ると一点の光が見える

「ねえ、神威!光が見えない?」

「あ?見えねーけど?」

「蘭丸と凛丸は???」

「俺たちにも見えね~な」
コクっと頷く蘭丸

私にしか見えてないの…?
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