桔梗の華 ~途中公開~
でもなんだろう
弾かれた神威を見たけど
大丈夫な気がするのは…
神威達の前を出て祠へと手を伸ばす
おい!と後ろから声が聞こえるけど
私は手を止めなかった
大丈夫…
私は大丈夫
そんな気がするから
私の手は祠の中心に光ってるとこに伸びて
その光に触れた。
一瞬にして光に取り込まれて
「かむいーーー!!!」
「桔梗ーーーー!!!」
神威達の姿は見えなくなった
周りはとても明るく景色は1面白かった
「ここ、どこ」
奥から外でも聞こえてた呻き声が聞こえた
そこに足が進んで段々と声の主に近ずいた
声の主は仙人みたいな小さなおじいちゃんで
蹲って泣いていた。
「おじいちゃん?大丈夫?」
声をかけると驚いた顔で私から距離をとる
「お主!ワシの結界をどうやって!」
「え?あ、えっと…普通に入れたんだけど」
「なに?!…ん?それは金源の勾玉!」
おじいちゃんは私の胸元に指を指して
私の顔をジロジロと見てくる
あんまりいい気はしないんだけどな…
「翠子…ではないのお」
「?翠子様を知ってるの?!」
「いかにもタコにも!翠子がまだ生きてる時にここへ来たことがあるとも」
「翠子様がここに?」
「その時もワシの結界にビクともせずズカズカと入って来よったわい」
翠子様がどうしてここに…
「それよりおじいちゃん、なぜ泣いてたの?」
「悲しゅうて悲しゅうてな…ワシの魂力を弱らせたものがおって、ワシは自然を司る土地神じゃ、力が無ければ自然は荒れ果てる。」
「おじいちゃんの力を弱らせた人?」
「そうじゃ、、奇妙な男が以前祠に来よって妙な呪文を唱え消えたんじゃが。そっからワシは弱る一方でな…」
妙な呪文ってなんだろ
呪術師とかそんな感じのやつかしら…
「お主名はなんと申す」
「あ、桔梗です」
「ほう、どうやらまだ自分の力が分かってないみたいじゃのう」
「そうなんです。」
「ワシに力が戻ればお主の中を覗けるんじゃが」
私の中?私に住む力が分かるって事?
「おじいちゃん、その男は」
「まだ近くにおる、ワシの力の気配がまだ感じるんじゃが、取り返してきてくれるのか?」
「うん!村の人のためもあるし自分の為でもあるから。」
ジッと私の目をのぞき込むおじいちゃん
はあーと息ずいて…
「翠子の生まれ変わりよ…お主は名の意味を理解しなければならぬの…」
名の意味?
名前の由来ってこと?
どうゆうこと?
「ま!ワシの力早く取り返してくれ!」
じゃ!と手を上げるおじいちゃんに
少しイラっときたけど神威達が心配してる
一瞬にして白い光が私を包んで目を開けると
目の前に神威達がいた。
心配そうな顔して待ってくれてたんだ
みんな…ありがとう…