桔梗の華 ~途中公開~
「ねえ…」

鬼の大きな手が私に振りかざすのを
避けながら砕かれた岩の裏に隠れて
また鬼の手がこちらに向く

それでも逃げながら鬼に問いかける

「ねえ!あなた伊助さんでしょ!わたしに…っと…」

鬼の手がまた私が隠れていた岩を砕く

「これはあなたの意思じゃないんでしょ??だから私に訴えかけたんでしょ?!あんなに優しい伊助さんがこんな事するなんて考えられない!」

わたしの体力も限界に近づく
息が上がってきて走る足も遅くなる

「はぁ…伊助さん言いましたよね、誰の心にも闇は抱えてると…伊助さんはこの山でずっと1人でいたんですよね。だから親に捨てられた子達を見捨てられなかった。」

鬼の動きがピクっとしたのを
桔梗は見逃さなかった

「伊助さん。あの子達はあなたがいないとダメなんです!あなたも自分の闇と戦ってください!あの子達は伊助さんのおかげで今笑えてる!」

「…ワタシ…ハ…ドウ…シテ。」

鬼は固まったと思ったら
頭を抱えてもがき始める

《お前は弱い…》

「チガ…ワタシハ…」

《力あれば弱気心を抑えられる》

「チカ…ラ」




なに?鬼の様子がおかしい
ブツブツと話す鬼に疑問を抱く

誰かに何か言われてる?

そう考えるも否、鬼の手は私が隠れてる岩に
ものすごい速さで振りかざされた

だめ!避けきれない!


「カハッ……!」

鬼の手に吹き飛ばされて
身体に衝撃が走る…
痛い…息が…
砕けた岩と共に桔梗の体も飛び落ちる。


なにこれ…なんなの
痛みと恐怖で涙が零れる…

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