お見合い結婚した夫が最近おかしい件
「いえ。自分の不甲斐無さに嫌気がさして。」
「不甲斐無い?」
「えぇ。」
「誰がです?」
「もちろんオレがです。」
「高嶺さんが?何でですか?」
「俺は!!」
下を向いていた高嶺さんが勢いよく顔をあげる。
「あたなを喜ばせたかったのに!」
「えーっと。喜んでますよ?」
「いえ。トルコキキョウの方が反応が良かった。」
「そ、そんなことないと思いますけど。ネックレスもすごく嬉しいですよ。仕事中もつけられるデザインにしてくれたんですよね。」
上質なアクアマリンなのだと思うが、シンプルなデザインで、よく知る人でなければ高級品だと思われないと思う。
弁護士という仕事上あまりハデな装飾品は身につけないようにしている私に合わせてくれたのだと思うと嬉しい。
「えぇ。青系の色が好きだとお聞きしていたので。」
「はい。覚えていてくれたんですね。嬉しいです。」
「いえ。西園くんがトルコキキョウが好きだと聞いたのはもっと昔です。」
「あの。どうしてさっきから圭と比べるんですか?」
「それは・・・いや。オレが悪いんです。花も自分で手配するべきだった。」
「高嶺さんは忙しんですから、無理しないでください。」
「オレのことはどうでもいいんです。今日だって本当は、店を予約したかったのにどうしてもはずせない仕事が・・・」
「そうだったんですね。でも、私はこうして高嶺さんが覚えてくれているだけで嬉しいです。」
高嶺さんの仕事が忙しいことは、わかりきっている。正直、忘れられているかもと思っていた私には、プレゼントを用意してくれただけで十分嬉しい。
「ご飯、どうしましょうか。」
2人とも執着心がないのか、我が家はいつもご飯に対して計画性がない。
「簡単なものでよければ、作ろうかと。」
「高嶺さんが?」
「はい。」
そして、この数十分後、高嶺さんの料理はそこそこするというのは全くの謙遜だったことを思い知る私だった。
「不甲斐無い?」
「えぇ。」
「誰がです?」
「もちろんオレがです。」
「高嶺さんが?何でですか?」
「俺は!!」
下を向いていた高嶺さんが勢いよく顔をあげる。
「あたなを喜ばせたかったのに!」
「えーっと。喜んでますよ?」
「いえ。トルコキキョウの方が反応が良かった。」
「そ、そんなことないと思いますけど。ネックレスもすごく嬉しいですよ。仕事中もつけられるデザインにしてくれたんですよね。」
上質なアクアマリンなのだと思うが、シンプルなデザインで、よく知る人でなければ高級品だと思われないと思う。
弁護士という仕事上あまりハデな装飾品は身につけないようにしている私に合わせてくれたのだと思うと嬉しい。
「えぇ。青系の色が好きだとお聞きしていたので。」
「はい。覚えていてくれたんですね。嬉しいです。」
「いえ。西園くんがトルコキキョウが好きだと聞いたのはもっと昔です。」
「あの。どうしてさっきから圭と比べるんですか?」
「それは・・・いや。オレが悪いんです。花も自分で手配するべきだった。」
「高嶺さんは忙しんですから、無理しないでください。」
「オレのことはどうでもいいんです。今日だって本当は、店を予約したかったのにどうしてもはずせない仕事が・・・」
「そうだったんですね。でも、私はこうして高嶺さんが覚えてくれているだけで嬉しいです。」
高嶺さんの仕事が忙しいことは、わかりきっている。正直、忘れられているかもと思っていた私には、プレゼントを用意してくれただけで十分嬉しい。
「ご飯、どうしましょうか。」
2人とも執着心がないのか、我が家はいつもご飯に対して計画性がない。
「簡単なものでよければ、作ろうかと。」
「高嶺さんが?」
「はい。」
そして、この数十分後、高嶺さんの料理はそこそこするというのは全くの謙遜だったことを思い知る私だった。