恋を知らない
「どうしたの? 見たくないの? 見たいでしょ? ほら」
なおも執拗に突きつけてきたので、手で払った。
彼女の下着は床の隅へ飛んでいった。
「あらあら、癇癪おこしちゃって。ねえ、楽しみましょうよ。ラブラブのカップルなんだから。この子のオリジナルのほうだって、映画館でいっしょにいた彼氏? あの男と、今ごろはホテルに入っていちゃいちゃしているかも――」
「よせ。『めぐみ』をそんなふうに言うな」
「どうして? 女の子は好きな男に求められたら何だってするわよ。脚を開けと言われたら開くし、口でしてくれと言われたら……うふふっ」
「めぐみ」のマリアがスッと体を沈めた。ひざまずいて、ぼくの下腹部に手をかけてくる。
「あ……」
やめろ。
単にそう言えばいいだけなのに、なぜかぼくには言えない。
心のどこかできっと「めぐみ」にそうしてほしい、と物欲しげに望んでいるからに違いない。
「めぐみ」のマリアが両手を巧みに動かして愛撫を加えると、一度元気をなくしかけたぼくのモノはたちまち復活した。