ホワイトデーの約束
おもむろに私の手を取った彼はなぜかホテルの玄関ではなく、エレベーターホールへと足を向ける。
訳もわからぬ間に連れてこられたのは、なんとスィートルームだった。
一人暮らしの私のワンルームが何個も入りそうな広い部屋に、全面ガラス張りの大きな窓からは煌びやかな夜景が広がっていた。
「うわぁ!すごい、綺麗・・・」
窓へとかけよって、外の世界を覗き込む。
「流石に星は見えませんねー」なんて目の前の景色に夢中になっていると、突然、首元にヒヤリとした感触がして、驚いてそこ見る。
首からはハートをかたどったペンダントトップが揺れていた。中央には白い石を持つ星が輝いている。
「え、これって」
「よく似合ってる」
ガラスに映る先輩が目を細めて、その瞳に熱がこもった。
「こんな物で返せるものでもないかもしれないが・・・あの日、俺に気持ちを伝えてくれてありがとう」
そんな、そんなことはない。むしろ、充分すぎるほど。
「あ、ありがとう・・・ございます」
彼と付き合い始めてから涙腺が弱くなってしまったみたい。
声が、震える。
後ろから優しく腰を抱かれて心まで包み込まれたよう。
訳もわからぬ間に連れてこられたのは、なんとスィートルームだった。
一人暮らしの私のワンルームが何個も入りそうな広い部屋に、全面ガラス張りの大きな窓からは煌びやかな夜景が広がっていた。
「うわぁ!すごい、綺麗・・・」
窓へとかけよって、外の世界を覗き込む。
「流石に星は見えませんねー」なんて目の前の景色に夢中になっていると、突然、首元にヒヤリとした感触がして、驚いてそこ見る。
首からはハートをかたどったペンダントトップが揺れていた。中央には白い石を持つ星が輝いている。
「え、これって」
「よく似合ってる」
ガラスに映る先輩が目を細めて、その瞳に熱がこもった。
「こんな物で返せるものでもないかもしれないが・・・あの日、俺に気持ちを伝えてくれてありがとう」
そんな、そんなことはない。むしろ、充分すぎるほど。
「あ、ありがとう・・・ございます」
彼と付き合い始めてから涙腺が弱くなってしまったみたい。
声が、震える。
後ろから優しく腰を抱かれて心まで包み込まれたよう。