情熱的に愛して
三日後。

エレベーターホールで、エレベーターを待っていた私は、あの合コンの夜の”門馬の元カノ”の事で、頭がいっぱいだった。

勝手に想像しちゃうけれど、イケメンの彼女は、絶対相手も美人だと思う。

「うわー。太刀打ちできないじゃん。」

私が地団駄踏んでいる間に、エレベーターは一人でにやってきて、私の目の前で、扉を閉めた。

「あっ……」

あれだけ待っていたのに、目の前でエレベーターを乗り過ごすなんて、私の馬鹿!


私がもう一度、上のボタンを押そうとすると、長くて綺麗な指がそっと伸びてきた。

驚いて伸びてきた方向を見ると、これはまた細身の高身長の美人が、私の隣に立っている。

「あなたも、取り残されたの?」
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