あっちじゃなくて、俺のほう向いて。
「…百合ちゃん、ただいまー…。」

「あっ、芽依ちゃん。おかえり。」

「お母さんどう…?」


私が言うと

百合ちゃんは何も言わずに首を横に振った。


「お昼、おにぎりとか買ってきたけど…、食べれる?」

「わ、ありがと…。」


私が病室に入ると、芳樹がその後に続いてそっと顔を覗かせた。
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