冷たい君の不器用な仮面
「……ところで涼那ちゃん。何でここに来たの?」






ユウは話をそらすように、私に問いかけた。





「何で…といわれても……私もよく……」





……分からなかった。






レイが泣いていた私をここに連れて来たワケも。






私をユウに会わせたワケも。






私はチラッとレイの様子を伺う。






窓の近くに壁に寄りかかり、すっかり暗くなった外を眺めている。






その姿は絵になっていて、改めてレイは美形なんだな…と思った。






「……何だよ」





私の視線に気がついたのか、レイが私をギロッと睨む。





「なんで私をここに連れて来たの?」





素直にレイに聞いた。






するとレイは何も答えず、また外に目を向けた。
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