冷たい君の不器用な仮面
「レイ。なんで今日私をあそこに連れて行ったの?」






私は前に座っているレイの背中を見つめた。





「……。」






レイは何も答えない。






……聞こえなかった?






私はもう一度レイに話しかけようとした。





そのとき







「わっ!」











ぐらっと車体が傾いた。






私はビックリして、レイの背中にしがみつく。





そして前を見ると、小さな猫が道路を歩いていた。






レイはそれを避けたらしく、そのために車体が傾いたのだ。

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