冷たい君の不器用な仮面
__その瞬間
__……グラッ
レイの体が、傾いた
「えっ、___っ!!」
ガシッ
「セ、セーフ……」
私はレイが倒れる直前で、横から受け止めることが出来た。
幸い、人が多いせいでレイが倒れそうになったことは目立ってない。
……よ、良かった……
「もうレイ!なんで倒れるまで無理してるの?レイは馬鹿ですか?」
私は大きな体のレイを必死に支えながら、レイの顔をのぞき込む。
するとレイは弱い力で私を押し返しながら、
「……お前……。馬鹿じゃ…ね…ぇ……っ触んな」
と呟いた。
そこで私はハッとレイを見る。
……レイ、体すごい熱いんだけど
「レイ……?ねえ、ほんとに大丈夫?」
「…はっ……っ…く…そっ」
レイは私を押し返すのをやめて、頭をグッと抑える。
…頭、痛いの?
きっと、対抗力が弱ってる体で無茶したから、風邪引いちゃったんだ。
じゃあすぐにどこかに連れてかないと!
「レイ、ごめん。今だけ我慢して…体支えるからバーまで歩こう」
「……っ…」
私はレイの女の子嫌いを分かった上で、レイの体を横からグッと支える。
…触るだけでも突き放してしまうほど、苦手なんだよね。
でも、今はそんなこと言ってられない。
レイが意識をなくす前に、ちゃんとバーに届けなきゃ……!
「レイ、歩くよ」
私はだんだんと息が荒くなってくるレイを見て焦りながら、人混みの中をゆっくりと歩き出した。