冷たい君の不器用な仮面
「おいっ!早くレイ様をベットに!」
突然流れていた風景がピタリと止まったかと思うと、一斉にみんながバタバタと動き出した。
って、もう着いたの?はやっ
こんなに広いって言うのに、1分も経たずにこんな距離移動してきちゃうなんて……
この人たち一体何者?
「お嬢様!失礼します!」
「お嬢様?!」
急になれない呼び方をされて驚いたと同時に、ふわりと足が地面につく。
その時、私を下ろしてくれたんだということにやっと気がついた。
「あの、ありがとうござ__」
「おい!冷たい水とタオルも用意しろ!」
お礼を言おうと思ったのに、あっという間に部屋を飛び出して行ってしまう黒スーツ男。
「あ、ありがとうございました……」
私は独り言のようにボソッと呟いた
…お礼言う隙もなかったよ…
私は苦笑いしながら改めて周りを見渡した。
_デカい大人が大人数で、慌てふためいている。
レイ、たった1人のことで。
……なんか、こういうの見てると…__
私はギュッと胸元を握りしめた。
__……ちょっと妬んじゃうな……