冷たい君の不器用な仮面


***





「っこれでよしっと」






レイの額に置いた、濡れタオルを整え直す。






ついでにバケツの水も取り替えて……

あっレイ汗かいてるし、タオルもう1枚持ってこようかな……





私はパタパタと部屋中を動き回る。






そんな私に、本を読んでいたユウが本をパタンっと閉じて小さく笑った。





「そんなに気を使わなくてもいいんだよ涼那ちゃん!

…にしてもそんなに涼那ちゃんに尽くされちゃって、レイも幸せだなぁ?」







ユウがニンマリとしながら、眠るレイを肘で小突く。






「尽くすって…私にも責任あるし…別に気も使ってないよ!私がやりたいだけ〜」






私は水の入ったバケツをよいしょっ、と持ち上げた。






「じゃあ私、バケツの水取り替えてくるね!」







私はバケツを片手に部屋を出て、水場へと向かった。







「…本当、いい子だよな涼那ちゃん。」






ユウはそんな涼那の後ろ姿を見ながら、レイへと視線を移す。







「……涼那ちゃんになら、話しても良いのかもな…。__本当、色々辛い思いさせてごめんな……レイ」






ユウはレイの寝顔を見て、クシャッと顔を歪めた。






< 253 / 298 >

この作品をシェア

pagetop