冷たい君の不器用な仮面
「……悪…い……今の…忘れろ」
レイは正気に戻ったかのように、小さい声で呟いた。
……レイ……
………相当、熱がきてるね………
もう言動全てがレイじゃないよ?
いつものクールで口数少なめなレイが、こんなに自分から話してくるなんて…
もうこの時点で、頭がうまく回ってないって分かるよね。
それに、内容が内容だ。
…私に今日話しかけられなかったとか、男(たぶん太陽)の話とか……
いつもなら視界にすら入ってないだろうことを、こんなに気にして本人に暴露しちゃってるなんて……
………らしくないにも程がある!
……でも、でもでもでも!
こんなレイ見れるなんて、ちょっとラッキーだよね!
こんな機会、一生ないかもしれない!
私は内心ニヤニヤしながらも、そんな珍しいレイをマジマジと見つめる。
だってちゃんと見ておかないと、もったいないよね……
_……沈黙が続く中、私はしばらくの間、ピクリとも動かずレイの背中を目に焼き付けていた。